March 30, 2008

Disc Review #306

discreview306.jpgSoundtrack to a Vacant Life - The Flashbulb
Sublight閉鎖のニュースを聞いてから、次はどこからリリースするんだろう…と気になっていましたが、古巣であるAlphabasic Recordsに戻ったみたいです。
お馴染みBenn JordanことThe Flashbulbの新作です。アルバムのタイトルを見ると"Vacant Life"って映画のサントラみたいに思うかもですけど、そうではなくてBenn Jordan自身の人生のサウンドトラックってコンセプトらしく、制作に2年を費やした全31曲の大作なのです。
シンプルだけど存在感のあるビートと、流麗に奏でられるピアノ・ギターによる美メロ。感じとしては(Disc Review #124)に近いですが、これまでの作品の中で一番シンプルでメロディアスでドラマティックなアルバムですね。穏やかで暖かい曲だったり、哀愁漂う泣き系な曲だったり、ロック寄りの激しめな曲だったりと、タイトル通り映画のサントラのようなストーリー性があり、流れるように曲が進んで行くので31曲もあっという間です。
つーか、31曲捨て曲無しって有り得なくね? でもね、有り得ちゃってるの。聴けば聴くほど良さが滲み出てきます。あー彼のピアノは本当に美しい…(泣)マジ必聴!!!

March 28, 2008

Disc Review #305

discreview305.jpgNorthwest Passage's New Era - Millimetrik
Where Are My RecordsなどからリリースしているポストロックバンドBelow The SeaのドラマーPascal Asselinによるソロ・プロジェクトMillimetrikの新作がMake Mine Musicからリリースです。これでもう4枚目なんですね。
AnticonMerck系のシンプルで太くどっしりと打ち付けるHipHop〜ダウンテンポなブレイクビーツと、アンビエンスなシンセと共に奏でられるピアノやヴァイオリンなどによる美しいメロディー。
初め試聴した時、すごくHipHopな印象を受けたんですが、実際CDを聴いてみると…ムーディーなHipHop〜アブストラクトを基本にしつつ、美しくクリアなElectronica/IDM〜アンビエンス…それからほんの少〜しだけミニマルっぽさなんかも感じ、Ai Recordsのようなピュアテクノな雰囲気もあったりなかったり…。全体的にとてもディープですけど色彩豊かな作品です。ゲストとしてUlrich SchnaussPort-Royalも参加。

March 24, 2008

Disc Review #304

discreview304.jpgLang Remixed - aus
2006年末にリリースされたausの4thアルバム"Lang"(Disc Review #215)に収録された全10曲を、超豪華アーティストら10名がそれぞれ各1曲づつリミックスを担当し、オリジナルと曲順も変えずに収録したリミックスアルバムがPrecoからリリース。
リミキサー陣:Sons Of Magdalene, Ulrich Schnauss, Kettel, Manual, Dosh, Epic45, Isan, State River Widening, Bracken, The Remote Viewer(1曲目のSons Of MagdaleneはTelefon Tel AvivのJoshua Eustisのソロ・ユニットです)と、泣く子も黙る…どころか笑っちゃうくらいのアーティスト揃いなんです。
で、中身なんですが、どのリミキサーもausの繊細で優しい原曲の良いところを壊さないように丁寧に丁寧に料理してるのが伝わってくる感じがします。なので、雰囲気的にはオリジナルとそんなに変わってないようにも思いますね。正直このメンツならもっと個性が色濃く出てくると思ったんだけど、案外そうでもなくリミックスアルバムにしては地味かなー。個人的に"Halo"のウルリ君リミックスに超期待してたんだけど、若干不発気味で残念。けどManualとEpic45が期待以上に良かった♪

March 20, 2008

Disc Review #303

discreview303.jpgEx-Aquarium - Kelpe
DC Recordingsから、UKのクリエーターKel McKeownことKelpeの2ndアルバムがリリース。実は3〜4年前、彼の1stアルバム"Sea Side Body" を某ネットCDショップにて買ったんですが、家に届いたのがLPで、どうやらCDと間違えてLPを注文してしまってたらしく、後日CDと交換して欲しいとお願いしたら「無理っす」って断られたという甘酸っぱい思い出があります…というどうでも良いエピソード。
で、今作ですが、様々なサンプリングと程よいエディット感で料理された、ザクザクッと大胆且つ軽快に打たれる太いHipHop〜ブレイクビーツと、メランコリーさとファンキーさを持つアコギによるメロディーや、アナログシンセな温もりを感じるアンビエンスな雰囲気のメロディーなどなど…アルバム全体とてもカラフルでメローな印象です。
基本はアングラ臭がプンプンするHipHopですが、Electronica的なちょっとした繊細さなんかもしっかりと聴いて取れます。MerckPrefuse73好きにはツボではないかと…。つまりElectronica/HipHopの王道な音ということですね。まぁ普通〜に良いです。

March 18, 2008

Disc Review #302

discreview302.jpgWindvane & Window - Flica
昨年始めにレーベル第一弾となる2枚組コンピ(Disc Review #221)をリリースしてから、音沙汰がなかったマレーシアのレーベルmü-nestより、レーベル第二弾がお目見え。そのコンピにも収録されてたMuxuのメンバーでもあるEuseng SetoことFlicaの1stアルバムです。
柔らかいとか暖かいとか優しいとか…それ系の形容詞がピッタリな、ちょっぴりセンチメンタルな気分に浸れるピアノとアコギなどによる素直でポップなメロディーと、緻密に組み立てられたIDMビーツが細かくリズムを刻みます。
一聴、このメロの雰囲気にはIDMビーツより生ドラムなんかのほうが合う気がするかもだけど、これ生ドラムだったらすごくつまらないモノになってると思う。優しいメロディーが創るほのぼのとした雰囲気に、繊細なIDMビーツがいい具合に緊張感を出してるんですよね。そう…aus君の音の緊張感にすごく似てます。なので、幅広く受け入れられると思います。メロとか如何にも日本人が好みそうな感じだし、捨て曲ないくらい良いので聴いておいた方が身の為かと…w。
ScholeAkira KosemuraHaruka NakamuraによるRemixも収録。

March 16, 2008

Disc Review #301

discreview301.jpgEpilogue In Waves - Bitcrush
さて、レビューも300番台に突入です。引き続き宜しくお願い致します。てかブログ休止するとか言ってたんですが、何かCDを"買って・聴いて・レビューする"という一連の流れが身に付いてしまっているらしく、レビューまで終わらせないとそのCDを聴き終えた気がしないんですよね…w。もはや病気です。
つーことで、subtractiveLADに続きn5MDからMile CadooによるBitcrushの新作アルバムがリリースです。柔らかくて温かみがあり、ゆったりと刻まれるベースとドラムによるリズム。そのリズムを包み込む霧のような、壮大で幻想的な美しいギターによるアンビエンス・メロディー。
前作(Disc Review #169)とそんなに変わりはないんだけど、展開の大胆さとか全体のスケール感とかが若干控えめになったかな。シューゲイズっぽさも今作ではあまり前に出てない印象で、わざとらしくなくすごく自然な感じ。バンドサウンドになって良い意味で力が抜けてるのかもね。2・3曲目がとっても好きだー。

March 12, 2008

Disc Review #300

discreview300.jpgApparatus - subtractiveLAD
わー。一ヶ月以上ぶりの更新。ども。お久しぶりです。ここのブログも今年は見事にスローペース…てか止まりそう…てか止まってるんですけど、何とかレビュー#300です。はい、おめでとうございます。ありがとうございます。記念すべき#300番目はみんなが知らないような珍しいアーティストを…とか思ってたんだけど、結局、超普通…みたいな。あはは。だって探したりすんの面倒くせーし。てことで、今年も勢いの止まらないn5MDから、Stephen HummelによるsubtractiveLADの4thアルバムです。
前作(Disc Review #229)の雰囲気に似た、ゆらゆらと漂う白く霧の掛かったドローン・アンビエントサウンドに、今作では優しく繊細なギターのメロディーや、温かみのある生ドラムなど、生楽器を取り入れアンビエント〜ポストロックという、見事に最近のn5MDカラーに染まっちゃってます。
シンプル過ぎるくらいシンプルなのに、何故にこんなに引き込まれるんでしょうか…。繊細さの中にある彼らしい大胆さ。ホント心地良く贅沢な音空間を創り上げてるな〜と。彼ってアルバムごとにスタイルを若干変えてくるけど、それでもクオリティを落とさずに上げてくるもんね。素晴らしいと思います。もしかしたら今までのアルバムの中で今作が一番好きかも♪