June 29, 2010

Disc Review #432

discreview432.jpgLakefront - M.Ostermeier
Words on Musicというレーベルのオーナでもある、M.Ostermeierの2ndミニアルバムがHibernate Recordingsからリリースです。1stミニアルバムも今年初めにリリースされてたみたい。
ユラユラとゆっくり浮遊するドローン〜ダークアンビエントなサウンドの中で、微かなノイズとメランコリックな美しいピアノの旋律が力強くゆったりと地味に響き渡ります。
ミニマルな電子音響とポストクラシカルなピアノ、そして曲全体を包み込むノスタルジックな雰囲気。アルバム全体めちゃくちゃ地味〜で暗〜いけど、めちゃくちゃ奥深く味わい深い上品な音をしてるので自然と惹き付けられますね。こういうドローンに美メロという構成は個人的にどツボです。また、全7曲/29分という長さもこの作風にはベストな長さですね。
いやいや…マジで素晴らしいわ…。暗い部屋でチビチビお酒飲みながらずっと聴いていたい…そんなアルバムです。良盤。

June 27, 2010

Disc Review #431

discreview431.jpg1985-1994 - Mohna
ドイツのエレクトレロインディーポップバンド"Me succeeds"の女性ボーカリストMona SteinwidderによるソロプロジェクトMohnaの1stアルバムが日本のレーベルRondadeからリリース。てか、これ国内盤なんですね。
一音一音丁寧に丁寧に奏でられる切なく儚い感傷的なピアノのメロディー、そこにMohnaによる吐息まじりの優しくて温かくてどこか悲し気な歌声がそっと混ざり合い、ありそうで無かった独特な世界を作り上げています。
ピアノ一音の強さとメロディーの美しさ、それと聴く者を惹き付ける独特な歌声により、めちゃくちゃシンプルな構成にも関わらずとてつもない迫力・存在感があるんですよ。人間的な温もりに包まれてるような心地よさを感じるんだけど、なぜか涙が出そうなくらい悲しい気持ちになる…。そんな不思議なアルバム。地味に良盤ですよ、これ。

June 23, 2010

Disc Review #430

discreview430.jpgVade - Roel Funcken
お馴染みDonとRoelの兄弟ユニットFunckarmaの、Roel FunckenのほうがAD Noiseamからデビューアルバムをリリース。
繊細で歪な形をしたIDMビーツがドスンドスンと鈍く響き、ゴリゴリうねるベースラインが曲に太いグルーヴを作り出し、複雑に張り巡らされたリズムの隙間からスペーシーでダークなIDMメロディーが勢い良く奏でられます。
はい、まぁ…ほとんどFunckarmaなんですけど、ダブステップやテクノやブレイクコアなどFunckarmaよりスタイル的に自由度が高くなってる感じがする。あと、クレジットを良く見るとKettelが参加してる曲なんかも収録されてて、それがなかなか良かったりします。
レーベルのAD Noiseamの中では、(これでも)かなりクリアでキレイ系なのでほうなのでわりと聴きやすいと思います。

June 13, 2010

Disc Review #429

discreview429.jpgSay Goodbye to Useless - Deru
Merckからの前作(Disc Review #051)から約6年ぶりとなる、Benjamin WynnによるDeruの3rdフルアルバムがMushからリリース!
溜めを持たせじっくりと打ち込まれる重たく太いシンプルなアブストラクト・ヒップホップなビートに、ユラユラと浮遊するノイズの混ざった荒々しいアナログな質感のシンセメロディー。
ざっくりと大胆過ぎるくらい大胆なのにも関わらず、しっかりと繊細さと上品さをも感じさせる彼のビートプログラミング…正直これはヤバいです。それと、Funckarmaっぽい金属的な響きをするダークでムーディーなメロディーが曲に不思議な深みを出してるんですよね。
前作のIDMさを絶妙な加減で残しつつ、全体的にもっとアブストラクトな要素を強めたドープで大人な内容になってて、味わい深い聴き応え満点なアルバムに仕上がっています!激良盤!超格好いいです!

Disc Review #428

discreview428.jpgThe Bells - Nils Frahm
去年Kning Diskからリリースされたドイツ人ピアニストNils Frahmのアルバムが、Erased TapesからUK盤としてリリースされました。教会にてピアノと数本のマイクのみでレコーディングされたというピアノアルバム。プロデュースはPeter Broderickが手掛けています。
柔らかく美しい泣きメロディーが流れるように奏でられ、優しく悲し気な雰囲気の中にも芯の通った力強さを感じるピアノの音色が反響し合いながら空間を徐々に埋めていきます。
音やメロディーラインなどは言うまでもなく、それらを教会という空間で鳴らすことにより、音にとてつもない厚みや広がりが生まれていて、人工的ではない自然な音の響きを感じる事ができます。それと、畳み掛けるように奏でられるスリリングなスピード感がたまらなく気持ち良くてゾクゾクします。M-8で死ねます。
ということで、ピアノ好きにはどストライクなアルバムでしょう。やっぱポストクラシカルって良いわな〜♪